11月27日 定例会議会

◆11番(井上ノエミ) 新しいすみだの井上ノエミです。山本区長、よろしくお願いします。
 まず、隅田公園についてお伺いします。
 隅田公園が整備されて、芝生広場と大きな舗装広場ができました。私は、犬の散歩で隅田公園によく行きますが、この芝生広場は本当に造っていただきよかったと思います。土日には、多くの家族がピクニックしていて、大変にぎわっていました。また、夜には、若い人たちが芝生に座って、夜遅くまで過ごしていました。お店に行けばお金が掛かりますから、公園は大変よい居場所になっています。隅田公園の芝生の維持管理に月額100万円以上掛かると聞いていますが、この芝生は十分価値があると思います。
 舗装広場に関しては、新型コロナウイルス感染症も影響していると思いますが、あまり有効に活用されていないと思います。映画はよかったと思いますが、今後、是非よい企画を考えていただきたいと思います。
 東京都のヘブンアーティスト事業では、大道芸人が選ばれて、都内の公園などでパフォーマンスをやっています。この大道芸人に隅田公園に来てもらうことはどうでしょうか。
 また、墨田区内にはジャズのグループも多いですから、墨田区独自のアーティスト事業をやって、音楽グループや芸人を選んで区民が気軽にパフォーマンスをできる舗装広場になれば、大きな広場を造った価値があると思います。舗装広場の有効利用について、山本区長のご見解を伺いします。
 次に、今後の公園の在り方についてお伺いします。
 ただいま隅田公園の芝生広場が大変よい憩いの場所になっていることをお話ししました。これからの公園は、全ての世代の方が時間を楽しく過ごせる公園になる必要があると思います。
 私の地元の若宮公園には、午前中は保育園の子どもたちがたくさん来ます。若宮公園には大変よい複合遊具を入れていただきましたので、午後には幼稚園を終えた子どもたちがたくさん遊びにきます。夕方には小学生が来ています。土日は、家族で小さい子どもを連れてくる方が多いです。しかし、高齢者の方々は、体操や散歩には来ますが、公園で時間を過ごしている方はほとんどいません。
 今後、高齢者も含めた全ての世代が時間を過ごせる公園づくりを目指すことが大事だと思います。公園という貴重な公共財を、区民がもっと有効に利用するべきと考えます。
 海外では、公園のテーブルでチェスなどをしている方がたくさんいます。墨田区の公園には、ベンチがありますが、テーブルはほとんどありません。ベンチは、1人やカップルが座るにはいいですが、グループや家族では座れません。
 ベンチを向かい合わせで設置すればいいかもしれません。若宮公園には、一つテーブルがあり、ランチを食べている家族もいます。テーブルがあれば、高齢者の方が体操の後にお茶をしたり、中学生や高校生が放課後に宿題をできる場所になるでしょう。また、雨や日射を避ける屋根付きのスペースをつくって、そこにテーブルを置いてみてはどうでしょうか。
 日本では、公園は子どもの遊び場という意識があって、のんびり時間を過ごすという考えはあまりないと思います。墨田区では、公園が整備されてきていますので、今後は誰もが時間を過ごせるような公園づくりを考えていただきたいと思います。まずはテーブルを設置するということから始めてはどうかと思いますが、今後の公園の在り方について、山本区長のご見解をお伺いします。
 また、Park-PFIも使って、民間活力を利用して公園を多くの区民が快適に時間を過ごせる場所にしていただきたいと思いますが、山本区長のご見解をお伺いします。
 次に、新型コロナウイルス感染症対策としての公園での遊具の使用禁止について伺います。
 新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、この春には公園での遊具が使用禁止になりました。自治体によって対応は異なっていましたが、墨田区を含む多くの自治体では、遊具を使用禁止にしました。
 緊急事態宣言下では、安全を期して禁止にしたのは仕方がないと思います。ただ、全く外出できない子どもたちの心身にはよくない影響があったと思います。子ども同士の感染は少ないという医学的な報告もあります。親が注意して密にならないように遊ばせれば、感染を防ぐことが可能ではないかと思います。
 感染の予防措置は取る必要がありますが、子どもたちの心身の健康にも影響しますので、是非慎重に判断していただきたいと思いますが、山本区長のご見解をお伺いします。
 次に、まちづくりにおける区議会議員の役割について伺います。
 公園の整備などの地域のまちづくりに関しては、墨田区は地元住民との協議会などを実施して、計画を作成しています。これは、大変民主的でよいプロセスだと思います。ただ、近隣地域に住んでいる区議会議員にも是非声をかけて、意見を述べる機会をつくっていただきたいと思います。
 所管の委員会のメンバーであれば、いろいろ意見を述べることはできます。そうでない場合には、地域での会合などに呼んでいただければと思いますが、山本区長のご見解をお伺いします。
 最後に、公衆トイレの整備についてお伺いします。
 先ほど、公園をもっと有効に活用するべきと言いましたが、そのためにも、高齢者の方でも使えるように、トイレの洋式化を早くやっていただきたいと思います。
 区内には、公衆トイレは138あって、まだ59のトイレが洋式ではありません。1年に三、四か所ずつ改修しているのでは、15年掛かってしまいます。
 私の地元の若宮公園のトイレ改修事業がやっと始まりました。若宮公園は、大変人気のある公園で、利用者が多いです。また、タクシー運転手などのトイレの利用も多いです。それでも、優先順位が低くて、やっと工事が始まりました。今後は、残りのトイレを古い順番に整備するのではなく、利用者の多いトイレを優先的に整備する必要があると思います。
 また、建設コストを下げて、少しでも多くのトイレを建設できるようにする必要があると思いますが、公衆トイレの整備について、山本区長のご見解をお伺いします。
 以上で、私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

◎区長(山本亨) ただいまの新しいすみだ、井上議員のご質問にお答えします。
 第1に、隅田公園についてです。
 隅田公園は、憩いの場となる芝生広場のほか、イベントに対応した設備を有する舗装広場を設けるとともに、占用許可の制限緩和などにより、日常のにぎわい創出を図っています。新型コロナウイルス感染症の影響により、イベントの実施は当初の見込みよりも少ない状況ですが、6月からは、広場の利活用の可能性を検証するための社会実験に取り組んでいます。
 ご提案のような事業の実施については、アーティストの方から問合せを受けていますので、内容を確認するとともに、舗装広場が様々なにぎわい創出の場として有効活用されるよう取り組んでいきます。
 第2に、今後の公園の在り方についてです。
 公園にテーブルを設置することについては、夜間の騒音や長時間の利用などに対し近隣の方からの苦情があったため、撤去した事例があり、現在、積極的には行っていません。公園再整備の際に、ご提案のような要望が寄せられた場合には、地域のご意見を伺いながら進めており、昨年度は日進公園において設置しました。今後も、子どもから高齢者まで幅広い世代に利用される場所となるよう取り組んでいきます。
 また、公園の在り方の検討に当たっては、隅田公園のような大規模公園を対象に、Park-PFIなどの民間活力の活用を含めて、利用者の利便性の向上を図る観点から検討していきます。
 第3に、新型コロナウイルス感染症対策としての公園の遊具の使用禁止についてです。
 本年4月の緊急事態宣言が発出された後、都立公園や他自治体における遊具の閉鎖状況を参考に、利用者の多い複合遊具と特殊遊具を使用中止とするとともに、密集・密接を避けるよう、声がけや看板を掲示して対応したところです。
 現時点では、国土交通省から、コロナ禍における公園利用のガイドラインが発表されていることなどから、直ちに公園遊具の使用を中止する考えはありません。一方で、感染拡大が長期化していますので、今後も国や都の動向を注視し、公園の適切な利用のための管理運営に努めながら、遊具の使用については慎重に判断していきます。
 第4に、まちづくりにおける区議会議員の役割についてです。
 公園整備などのまちづくりに当たっては、近隣にお住まいの方々や小学校、保育園等を対象に、説明会やワークショップを開催し、地域の声を取り入れています。今後も、区議会議員を含めた幅広い方々の意見を伺いながら、地域に愛される公園を整備し、まちづくりを推進していきます。
 第5に、公衆トイレの整備についてです。
 公園等公衆トイレについては、老朽度や利用状況等を基に、順次、「だれでもトイレ」に改築し、施設の更新とバリアフリー化を進めています。また、便器の洋式化も進めており、改築が要件となるプレハブ型以外のトイレについては、今年度で洋式化が完了します。
 区内の公園等公衆トイレについては、配置バランスや利用実態、耐久年数等を勘案した上で、今後の改築計画を策定していきます。
 なお、建設コストについては、標準的な基準で積算し、適切な契約手続により価格を決定していますので、ご理解をお願いします。
 以上で、新しいすみだ、井上議員のご質問に対する答弁を終わります。
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